お知らせ

熊本大地震における派遣薬剤師の役割【あけぼの調剤薬局】

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2016年05月14日

このたびの熊本地震被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地においては一日も早い復旧と、被災された皆様にご健康をお祈り申し上げます。

4月14日 2126分、4月16日 125分、熊本地方に二度の震度7を観測する大地震が発生し、時間が経つにつれてニュースや新聞等で被害状況が明らかになってくるなか、私は5年前の東日本大震災時に募金しかできず「行動」できなかったことに後悔した事を思い出しました。

阪神淡路大震災のあと大規模な災害に備えて(災害医療体制の構築のため)各コーディネーターの育成と指定が行われてきました。薬剤師として、日常の保険薬局業務も大切な仕事ですが、想定を超えた災害時において本当に困った人に何ができるかを考え始めたころ、薬剤師会より「徳島県災害時薬務コーディネーター」の推薦をいただきました。

災害時の研修会では県内外から大学病院、赤十字病院、各関係団体等より災害医療を経験された先生方の指導や思いを受け、シミュレーションを繰り返してきました。



4月21日、日本薬剤師会からの派遣薬剤師募集に迷わず応募し、24日には派遣要請の連絡をいただきました。


【派遣日程】

428日(木)~52日(月)



【派遣先】

250名以上受け入れている避難所



 【活動内容】

救護所での薬剤師としての情報収取と報告



医薬品供給と処方支援(救護所)



薬事トリアージ・アセスメント(各避難所)



【4日間の活動を終えて】

  1. 状況変化のスピードに対応する能力とその情報の共有(自治体、消防、保健所、警察、自衛隊、DMATJMATDPAT、看護師、保健師、薬剤師、JRAT等の間で)が大切である。

  2. 派遣チームは限られた期間でやりつくすのではなく、継続的な支援のため地元チームに引き継がれていくよう考える。

  3. 派遣薬剤師としての活動は、チームリーダーへの「報告」「連絡」「相談」は鉄則だが、その場で解決できる問題は自分で判断し素早く対処し、「報告」のみを行う。



【総括】


災害派遣を経験して、私自身達成感は全くありません。これは他のメンバーも同じようです。今回は断片的な支援で、シームレスで継続的な支援に結びつける必要があります。達成感を得るのは被災された方が普段の生活に戻った時だと考えます。

また、災害医療の現場では同じ志をもった医師、看護師、保健師、歯科医師、薬剤師等で協力し大きな力となってはじめて被災されている多くの方々にお役に立てると学びました。



被災地の報道が減り記憶が薄れても継続的な支援をお願い致します。


株式会社ティラインファーマシー 代表取締役社長 川根 正則

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